能書き
このコーナーは店主の自分勝手なうどんに対する思いを書くというコーナーです
「JAZZ KEIRIN」
10代にJAZZを知り、20代にSAXと世界旅行に時間を費やし30代に競輪にはまった
JAZZ=音楽と競輪=勝負を通してたくさんの素晴らしい人に出会った
40になってそうした仲間が集まれる空間を持ちたくて10年続けた束子の仕事を辞めて
うどん屋をはじめました
店名は迷いなく「JAZZ KEIRIN」
もっといろんな人に出会えるとよいと思います
店主 とがの
「うどんはスローフード」です
注文したらすぐに食べられるのがファーストフード
だとしたらうどんはスローフードなのです
本来の「手間をかけた手作りの食事という」意味でも本物のうどんはスローフードです
東京で生まれ育った私は30過ぎてはじめて讃岐のうどんに出会うまでは
うどんとは白くて腰がなくて濃い口醤油の出汁に合わない
長細いもちのような食い物だと思っていました
はじめて本物を食ったときはほんとにショックで「こんなにうまいのか〜」と感激
と、同時に日本中から人が集まる東京で、どうして本物のうどんが流行らないのか不思議でした
讃岐うどんブームの少し前の話です
JAZZ KEIRIN ではお客様が集中する昼のピーク時を除いて
基本的にうどんは受注生産です
少しでも待ち時間を減らすためにお客様が店に入られると同時に麺を釜に入れていますが
それでも茹で上げに10〜12分ほどの時間がかかるので
注文をいただいてから7〜8分の待ち時間があります
麺が細い蕎麦やラーメンと違い、腰のしっかりしたうどんの麺は茹で上げるのに時間がかかります
今でも時々「茹で上げに10分ほどお時間をいただきます」というと帰ってしまうお客様がいらっしゃいます
残念ですが仕方ありません
だったら常に麺を茹でていればいいじゃないか、ということになりますが
もともと食べ物を捨てることに罪を感じる上、手間ひまかけて打った麺を無駄にするなんてことは
絶対したくない
東京の繁華街の飲食店街では毎日山のような食べ残しや
「見栄え」の為に使われずに捨てられる食材が夜になるとポリバケツに何杯も出されます
その光景は異常以外のなにものでもなく「食」に対する冒涜だと感じています
特に若いお客さんの食い残しかたは半端ではなく
有名店の料理をいろいろ味わいたいという気持ちから食べきれない量を注文する
チェーン店の居酒屋などで売上げ重視のため宴会メニューがやたらに豪華で
絶対に食べ残す「量」の設定にも疑問を感じます
コースの最後に出る料理がまったく手付かずのままゴミ箱に消える
日本の飲食店ではまったく当たり前の光景になっています
今は「あそこのうどんはうまいんだけど待たされるからな〜」というレベルですが
努力精進して待っても食べたくなるうどんを作りたい
「食べ物を粗末にするのはよくないことだ」と説教をたれる気は毛頭なく
出汁の一滴まで飲み干したくなるようなうどんを作ることを目標にしようと思います
海老天と山菜
ほんとうは出したくないのだが当店にも海老天うどんと山菜うどんというメニューがあります
店では「避難メニュー」と言われているこの二つ
なんだかあやしそうな創作うどん、かしわ天など関東の人には馴染みの薄い天ぷら
定番中の定番である「きつね」も「たぬき」もない
一体何を食ったらいいんだ、急用といつわって店を出ようか・・・
そんな方のために海老天と山菜をご用意しております
正直に書きますが、海老天はインドネシアまたはタイ産の養殖輸入物、山菜は中国産です
もし国産の天然物を使ったら、海老天は2000円くらい山菜うどんも1800円くらいかな
皆さんが普段召し上がっている1000円くらいの海老天や700円前後の山菜はまちがいなく
100%養殖輸入物です
養殖の魚介類の多くは人口飼料と病気を防ぐための薬漬けの可能性が高く
パック詰めの味付け山菜は防腐剤と化学調味料がたっぷりです
実際、山菜はパックの封を切って冷蔵庫に入れておくと2週間くらいたっても味は変わりません
店では信用できる地鶏の天ぷらや、うちでしか食べられないオリジナルのうどんがあります
しかし初めて来店する方の多くが海老や山菜を注文されます
もしこうしたメニューなしでも経営が成り立つなら明日にでも止めたい
JAZZ KEIRINで海老や山菜を食べるのは、わざわざ中華街まで行って普通のラーメンを食べたり
北海道の寿司の名店でかっぱ巻きのみ注文するのに等しいと思います
当店にご来店の際は、ぜひオリジナルを召し上がってください